外壁塗装の塗料選び

塗装工事に使う塗料は様々です。
木材や鉄、中には壁紙に塗るものやコンクリート専用など。
特殊なものとしては船舶専用塗料(マリンペイント)から応用された塗料で、海岸部の家屋を塩害から守るために使う塗料もあります。

一般的な住宅であれば種類はそれほどありませんが、まずは我が家の外壁に使える塗料にどんなものがあるか知ることから始めましょう。

どんな塗料があるのでしょうか?

知識として塗料の種類を勉強する

外壁に使う塗料は水性と油性に大別されるます。
さらに油性は溶剤形と弱溶剤形に分かれます。
外壁材及び用途によって使い分けますので注意が必要です。

水性と油性という分け方の他に、アクリル系・ウレタン系・シリコン系・フッ素系という材質で区別する分け方もあります。
上記の4点も水性と油性があり、耐久性の点では油性の方が優れていますが、環境面および価格では水性が優っています。

戸建て住宅の塗替えで使われるのは一般的に水性アクリル樹脂塗料が多いのが現状です。
しかし塗料は多種多様なので、外壁材の種類だけでなく、目的(防水性を高めるなど)によっても選び方も変わってきます。
一度塗料材メーカーのホームページを御覧ください。

外壁材とのミスマッチは避ける

我が家の外壁に適した塗料を選ぶには…

外壁材の種類にはボード・モルタル・タイル・ALCが主になります。
さらに板状外壁材には金属系・木質系・樹脂系・窯業系があり、適した塗料はそれぞれ違います。

軽量気泡コンクリートであるALCはパネル工法で、継目にコーキングを使用しているので防水面からも塗替えは必須です。
へーベルもALCと同じ部類です。

モルタルはヒビ割れなどしている場合、塗装をする前に補修をしなければなりません。
タイルは経年で水垢などの汚れがひどくなり、高圧洗浄後に撥水性塗料を塗る場合もあります。

いずれにしても外壁材を正確に把握した上で、適した塗料をメーカーに問い合わせるのが一番良い方法です。

価格帯の幅は広い

コストパフォーマンスをどう考えるか?

例えばアクリル系塗料とセラミック系塗料では、メーカーにもよりますが施工単価がかなり違ってきます。
価格が高いから優秀というわけではありません。
この違いは、目的と外壁材によって変わってきます。

セラミック系塗料の性質を簡単に言えば、耐熱性と硬度になります。
これは塗布方法にもよりますが、厚みを増すことで断熱性を上げ、硬化を高めることから埃などが付着し難く、仮に付着しても洗いやすい特徴があります。

では、どの外壁にもセラミック系塗料は妥当なのでしょうか?
基本的には、金属系や木質系の外壁材には適さないでしょう。
モルタルやALC、またはタイル壁の方が適しています。
また一般住宅に使うのはコスト的に妥当とは言えません。

塗料を選ぶ際、材質に対する適正と塗装する目的を重視しましょう。
高価だから良いと言うことはありません。

保証期間の長さは確かに判断材料ではあるけれど

外壁塗装の保証について

せっかく外壁塗装をしたのに1年経ったら色褪せてきた…、もう剥がれてきた箇所がある…。
正直、こういう声が意外と多いのが実情です。

なぜ、こんなことが起きるのでしょうか。
原因としては、塗料材を薄めて塗ったケースや下地処理剤の塗布が不十分、または養生(乾燥)時間が不十分なまま上塗りをした、などが考えられます。
いずれも塗装業者の不手際と言えます。

このような不手際を防止するにはどうすれば良いのでしょうか?
工事を一日中監視することは難しく、仮にできたとしても専門家でなければわからない部分もあります。

電化製品や機械製品には保証期間というのがあります。もし保証期間中に不具合があれば製品を交換するのは常識です。
塗装工事も同じく保証期間があります。
塗料によって異なりますが、アクリル系塗料なら2~3年くらい、ウレタンやシリコンならもう少し長くて5年〜10年、フッ素塗料やピュアアクリル塗料なら10年以上の保証期間が設けられています。

ただ、問題はその保証による補修工事を実行するのが、施工した塗装業者であるということです。
例え、保証期間内であっても、施工した塗装業者が既に存在していない場合は、全く意味を成しません

この場合でも大切なのが、「どの塗装業者に施工を依頼するか?」という点です。
保証して欲しい時に存在していない業者(悪徳業者)や、保証の実行に時間のかかるような業者(大手や営業会社に多い。)は避けたいものです。
この点から言っても、地域に根ざした地元密着の塗装業者が最も適した選択肢と言えるかもしれません。

塗装工事の力量の差は年数が経過してからはっきりとわかってきます。
雨による水垢等は仕方ありませんが、優秀な業者の仕事なら2~3年経過しても洗えば光沢を保っています。