外壁塗装の必要性

どのような住宅も経年劣化から逃れることはできません。
人間と同じで家も年齢を重ねれば、あちらこちらで不具合が出てきます。
ではその中でも、外壁の美観と保護を保つための塗装が劣化してくれば手入れは必要なのでしょうか。

気にしないのなら必要ないの?

外壁塗装をする理由

外壁塗装をする最大の理由は美観と外壁材の保護です。
美観については説明の必要もないでしょう。
では保護とは具体的にどのようなことでしょうか。

まず外壁材が劣化する理由は大きく分けて二つあります。
降雨など水分の浸透や直射日光による紫外線での劣化です。

外壁材に塗装する理由は、まずは防水機能(より水を弾くため)と直射日光と外壁材の緩衝という目的になります。
要するに、水分や紫外線が直接外壁材に触れるのを少しでも軽減させているのです。

防水機能と保護機能が保たれていれば、どんなに汚れていても塗装をする必要はなく住人が気にしなければ何の問題もありません。

美観を保つだけではない

外壁塗装をしない場合の弊害

極端な話ですが、現在の外壁材はメンテナンスをしなくても、10年や20年程度で外壁としての機能が失われることはありません。

しかし、雨漏りしていなくても外壁材に水分が浸透してくれば良い状態とは言えません。
外壁から染み込んだ水分が内壁まで伝わり、カビなどの発生原因になることがあります。
さらに断熱性が低下することも考えられます。

塗料はある程度、水分を弾くという性質を持っています。
ですのでコーキング剤の保護にもなりますが、外壁塗装を全くしないと継目部分の防水性はいずれ失われていきます。

外壁としての機能がすぐに低下するわけではないですが、水分の浸透というのはじわじわとゆっくり進行するものです。
早目の処置をすれば、住宅の寿命を延ばすことになります。
人間の身体も早めに対処をすると寿命が伸びると同じことなのです。

人間の身体と同じ。定期的な手入れが必要です。

メンテナンスとしての外壁塗装

人はある程度の年齢になると様々な健康診断を受けます。
誰しも病気にはなりたくないのは当然です。
しかし健康診断を受けたからといって健康を維持できるわけではありません。
あくまでも現在の身体の状態を知るという意味でしかありません。

住宅はどうでしょうか。
人間の老化と同じ意味が経年劣化となります。

目に見える箇所であれば、劣化や汚れ、さらに異常などは専門家でなくても気付くでしょう。
見えない箇所は専門家に任せるしか方法はありませんが、見える部分は施主が判断しても良いのです。

経年劣化は人間の老化と同じです。
しかし慌てずに、まず状態を知ること(診断をする)から始めましょう。
劣化があれば病気を治すように外壁もメンテナンスをしなければなりません。
目安の年数は5年~10年以内と考えてください。

住宅のメンテナンスとは

順番を考えることも大切です

住宅には、外壁・屋根・内装壁・床・衛生設備・給湯設備など、リフォームまではしなくても交換や張替えなどが必要なものがあります。

給湯器が壊れれば待ったなしで交換になりますが、壁クロスが剥がれた、床鳴りがしているなどは、気にはなっても生活上支障を来すことはないのですぐに張り替えるということは少ないでしょう。

外壁部分から漏水しているのは別ですが、外壁塗装を実施しなくても生活する上では問題ありません。
ちなみに漏水補修は外壁塗装とは別の概念です。

我が家のリフォーム・リフレッシュを考えるのなら、まずは順番を考えてどの部分から始めるか明確にしましょう。
外壁からするのか、内装からするのか決まった順番はないのであなたの自由です。
コスト的にはまとめて実施する方が良い場合もありますが、あくまでも生活をしながらということを念頭に置きましょう。

外壁塗装は本当に必要なのですか?という質問を受けることがありますが、答えは「YES」です。
外壁の保護は美観だけの目的ではなく、長い目で見れば漏水を防ぐという意味もあるからです。