塗り替えトラブル例

思った色と違うトラブル

外壁塗り替えに起こりがちなトラブルとして最も多いのが「完成した外壁の色が思った色と違う!」というものです。
外壁の色を決める際、塗装業者が色の見本帳を持ってきてくれ、その中から選ぶのが一般的ですが、色見本は手のひらサイズの小さいものなので実際に壁前面に塗ったときのイメージがよくわからないまま色を選ぶことで起こりやすくなります。

これは小さいサイズで見ると色が濃く見えてしまう人間の目の錯覚のようなもので、大きな外壁になると、思っていた色より明るく鮮やかに感じてしまうのです。
業者は指定された色を塗っていますし、施工主側としては希望の色を塗ってもらったので誰も間違えていないはずですが、「想像していた色と違う」と感じてしまい、業者と施工主間でトラブルになってしまいます。

これを防ぐためには、大きめのベニヤ板などを用意してそれに塗料を実際に塗ってもらい、自宅の外壁にあててイメージしてみるのがおすすめです。
手のひらサイズの色見本が大きくなればなるほど同じ色なのに違ってみえるので参考になります。

追加費用を請求されたトラブル

よくあるお金に関するトラブルとしては、実際に作業が始まってから「ここの部分も塗らないといけないので追加で費用がかかる」と塗装業者に後付け理由で請求されるというものです。
施工主側としては納得いかないものの、既に作業が始まってしまっているため断るわけにもいかず、やむなく追加支払いをしなければいけなくなってしまいます。

これはわざと作業開始を待って断れなくしてから追加請求するという悪徳業者や、塗り替えパックのようなパック料金の詳細を施工主側がきちんと確認していないことが原因で起こるトラブルで、大半の施工主は仕方なく予定外の出費を余儀なくされるのです。

このトラブルを防ぐためには、実際に塗り替え予定の場所を調査してもらう際に必ず施工主が同行して確認することが大切です。
一緒に塗り替え箇所を確認し、見積もりをもらう際に発生しうる最大の金額を出してもらうこと、見積もり以上の金額が発生することはないのかどうかをきっちりと確認してもらってから契約することが大切です。

塗装したばかりなのに塗膜が剥がれたり錆びが浮いたりするトラブル

塗装作業が終わって1年もしないうちに、塗膜がポロポロと剥がれてきたり、気泡のようなもので表面がボコボコに浮いて来たり、金具部分に錆びが発生してきたりすることがあります。

これは塗装前の下地処理が適当だったために起こるトラブルです。
塗料を塗る前には、表面についた汚れやゴミ、古い塗膜などをきちんと綺麗に取り除き、錆びが浮いている場合は錆取りをするといった作業が不可欠です。
この下地処理を適当に行うと、前述のような剥がれや浮き、錆びがすぐに出てきてしまいます。塗り替えに際し、最も重要なのがこの下地処理といっても過言ではないのですが、一部の業者では見積もりを安く見せたり工期を短くするために下地処理部分を削ることがあります。
下地処理にかかる費用や時間を削っているので、本来きちんと行わなければいけない様々な作業が適当で済まされ、それが塗膜の早期劣化等に繋がります。

見積もりを見て業者を選ぶときは、見かけの合計金額の安さのみで決めるのではなく、きちんと現存の木部、金属部も含め全ての下地処理をきちんと行ってくれる業者(下地処理代や錆取り(ケレン)代をしっかりと明記している業者)を選びましょう。
また、下地処理はどのような内容でやってくれるのかもきちんと説明してくれるところを選びたいものです。