ウレタン塗料

ウレタン塗料とは

ウレタン塗料は、塗料の主成分がウレタン系樹脂である塗料のことをいいます。
樹脂の種類が変形ポリエステルで、塗料を塗膜化させるための硬化剤が不要な1液型と、硬化剤を使い化学反応を起こさせて塗膜を作る2液型の2種類があります。
現在、一般的にウレタン塗料と呼ばれているのは、硬化剤を使う2液型のことを指します。
2液型は2つの液を混合して化学変化を起こし、それによって網目構造が形成され塗膜が作られます。
混ぜる硬化剤の比率によって作業性や塗膜の性能が変わり、硬化剤を多く混ぜるほど化学反応によって生成される網目構造が緻密になり、塗膜性能が上がります。
塗料の中ではやわらかい上に密着性が高く塗装がしやすいため、ほとんどの場所に塗装が可能で、細かい箇所でも作業がしやすいという利点があります。
昔からある塗装会社では、あまり高価ではない上に塗装場所を選ばないため、ウレタン塗料を好んで使用するところも多いです。
耐候年数は約8~10年ほどで、耐候年数、耐水性、耐薬性に特に優れており、価格と耐久性、機能性などのバランスが一番良い塗料といえます。

ウレタン塗料のメリット

ウレタン塗料のメリットは、塗料の価格と耐久性、機能性を全て考えたときのバランスが一番良いという点です。
柔らかく密着性も高いので細かい部分や塗装の下地として利用されることも多く、また塗装すると独特の肉厚と美しい光沢が出ることから根強い人気があります。
耐候性や耐水性が高いため建物の外壁塗装に向き、耐油性や耐薬性、摩擦性にもとても優れています。
密着性が高いため結果として耐水性も高くなり、外壁に木材を使用している方には特におすすめです。
ウレタン塗料はゴムのような弾性があり、柔らかい素材にもよく付き剥がれにくいため、木部との相性が良い塗料です。
そのため木造建築や縁側の床材などへの塗装によく使われています。
塗装について、コストパフォーマンスを一番重視するという方には、ウレタン塗料が最も希望に近い塗料といえるでしょう。

ウレタン塗料のデメリット

ウレタン塗料のデメリットは、硬化剤を混ぜて使う2液型塗料を使用した場合に、職人の腕に仕上がりが左右されるということが挙げられます。
2液型塗料は液を混ぜた直後から化学反応が始まるため、混ぜたばかりのときはサラサラとした状態ですが、時間が経つにつれ納豆のように糸を引くほどに粘りが出てきて、後半にはプリンのように固まってしまいます。
1液型よりも耐薬性や耐熱に優れているものの、塗装に時間制限がかかってしまうため扱いが難しく、美しく仕上げるためには職人の経験と腕が重要です。
そのため2液型ウレタン塗料で塗装する場合は、会社が非常に重要になります。
耐候年数はアクリル塗料よりは長持ちしますが、シリコン塗料などと比べるとやや劣ります。

ウレタン塗料はこんな方にオススメ

塗装もコストパフォーマンスを重視する

ウレタン塗料は特出した機能があるわけではないものの、これといった欠点もない塗料なのでコストパフォーマンスに優れています。

一部分だけの塗装や、細かい場所を塗装したい

ウレタン塗料は、塗料自体がやわらかく、細かな部分にも塗装がしやすい塗料です。
一部分だけのポイント的な塗装や細かい凹凸などがある部分にも向いています。

塗装部分に光沢を出したい

ウレタン塗料は塗装面の光沢が長続きするため、光沢や艶感が欲しい方におすすめです。
反面、ザラっとした艶消しのような感じは出し辛くなります。

あまり費用をかけたくない

アクリル塗料ほどではありませんが、ウレタン塗料も比較的安価な塗料です。
塗装はしたいけどあまり費用はかけたくない、でもそれなりの塗装性能は欲しいという方におすすめです。

代表的なウレタン塗料

  • クリーンマイルドウレタン(エスケー化研)
  • ファインウレタンU100(日本ペイント)
  • 水性ファインウレタン(日本ペイント)
  • セラMレタン(関西ペイント)
  • アクアレタン(関西ペイント)

ウレタン塗料の塗装費用

ウレタン塗装1㎡当たり平均単価:2,000~4,500円(商品によって異なります)
例)30坪の住宅(外壁面積150㎡)の場合
外壁面積(150㎡)×1㎡当たり単価(2,000~4,500円)=300,000円~675,000円となります。
※別途足場等の経費が必要となります。