塗料ごとの特性を知り、最適なものを選びましょう

外壁や屋根の塗料について

外壁や屋根の塗装に使われる塗料には多くの種類があります。
それぞれに特徴があり、その塗料を選ぶ上でのメリット・デメリットがあります。
塗料はどこに何を塗装しても同じというわけではなく、その場所に合うものと合わないものがあり、かかる費用も選ぶ塗料によって大きく異なります。
単純にただ高いものであれば良いというわけではなく、塗り替えをする場所の気候や湿度、風雨や紫外線の当たり具合など、様々な点を考慮しつつ選ばなければ本来の性能を発揮することができません。

また、塗り替えを行うにあたり、塗料の性能を第一に考えるか、性能はあまり重視せずに、かかる費用を最小限に抑えることを優先するか、見た目の美しさや好みの色を出すことを優先するかなど、施工主さまによって異なる重視ポイントに合いつつ、塗り替え場所に最適な塗料を選ぶ必要があります。

しかし、外壁の塗り替えにはどんな塗料が合うのかといった知識はプロでもなければわからないのが普通です。
塗料について少しでも知っておくことで、塗り替え後の建物をより良い状態で維持することもできますし、出された見積書が相場に対し適正かそうでないかなどを判断する助けにもなるでしょう。
こちらでは、塗料ごとの特徴や塗り替えにかかる費用の目安など、様々な情報をご紹介していきます。

まずは地域の特性を知る

地域に合った塗料を選ぶ

外壁の塗り替えに使われる塗料には、性質などに違いがあります。
自宅に合った塗料はどんなものかを知るためには、まずは自宅がある土地を知ることから始めましょう。
海沿い、山沿い、工場地帯、新幹線の線路や大きな幹線道路の近くなど、立地は様々です。
その地域ならではの良いところや悪いところがあると思いますが、まずは今住んでいる土地特有の問題点を挙げてみてください。
たとえば、
海沿い
潮の香りが強いため、車や洗濯物に潮がつくことがある
山沿い
山が近いため虫が多い、鳥がよく飛んでいるため鳥のフンがつきやすい
工場地帯
工場からの煙や臭いを感じることがある、洗濯物が汚れていることがある
線路や道路近く
日々細かな振動を感じる、電車や車の音がうるさい
全ての地域がこうというわけではありませんが、「そういえば確かにそうだ」と思える問題点が思い浮かびませんか?
あたりまえになりすぎて鈍感になってしまいがちですが、改めて考えてみると、その土地ならではの問題点や気になる点がなにかしらあるという方は、それを参考に塗料を選ぶという方法があります。

水性塗料と油性塗料の違い

下塗りについて

外壁や屋根を塗り替えるときに、ほぼ必ず必要になってくるのが「下塗り」という作業です。
下塗りとは、屋根や外壁の下地と塗料の密着力を高めるためにするもので、下地の表面を均一にし、上塗り塗料が美しく発色できるための手助けもしてくれます。
一般的に塗料の上塗り剤には密着性はなく、下塗り剤を塗布することで両面テープのような役割をして、下地と上塗り剤の密着性を高めてくれるのです。
また、傷んだ下地は塗料を吸い込んでしまうため、下塗り剤を下地に吸収させて上塗り塗料が吸い込まれないようにしてくれる効果もあります。
もし、下塗り剤をしっかりと塗らない状態で上塗り剤をそのまま塗装してしまうと、本来艶のあるはずの塗料の塗っても綺麗に艶がでなかったり、下地との密着性が低いためすぐに剥がれてしまうといった不具合がでてしまうことになるのです。
そのため、ただ高価で高性能な塗料を塗れば良いというわけではなく、いかに下地や目的に合わせた下塗り剤を使い分けるかが、美しく仕上げ、塗装面を長持ちさせるためのポイントでもあります。
こちらでは、そんな下塗り剤についてご紹介します。

漆喰(しっくい)の重要な役割

漆喰は、石灰に水や油、繊維などを混ぜて作られた、日本古来から使われてきた建材のひとつです。
混ぜるものによって名前が変わることもあります。
古くに建造されたお城が今日まで残っていることからもわかるように、漆喰はとても耐候性が高く、防水、調湿、耐火など実に様々な機能を備えています。
一般的には、漆喰は建物の屋根や棟の部分に使われます。
瓦と瓦をしっかりと固定するための接着剤のように使われ、同時に瓦の隙間から雨水などが侵入しないようにするための防水剤の役割も果たしています。
漆喰の機能性の高さが改めて注目されることで、屋根や外壁だけでなく部屋の内装として漆喰の塗り壁を使った住宅なども増えています。

コーキングの重要な役割

コーキングとは、建物の気密性や防水性のために隙間を目地材などで埋めることです。
その目地を埋めるための材料を充填剤、コーキング剤、コーキングなどと呼びます。
この目地を埋めるものをコーキングともシーリングとも呼ばれますが、本来コーキングは隙間を埋めるもの、シーリングは隙間を詰めて防水するものとして使われていましたが、今現在ではどちらも同じような意味で使われています。
コーキング剤は、アクリル系、シリコン系、変成シリコン系などの樹脂が使われています。
最初から全ての成分を混ぜた1成分型(1液型)のものと、2つ以上の成分が押し出される時に混ざるようになっている多成分型(2液型)があり、それぞれの成分によって使用用途が異なりますので、施工場所に合うコーキング剤を選択する必要があります。
1成分型は空気中の湿気、酸素、乾燥で自然に硬化していきます。
2成分型は硬化剤などを混ぜることで化学反応を起こし硬化させていくタイプになります。